kyokubi_mark Asahikawa Vinyl Co.,Ltd. 株式会社 旭川ビニール

あなたのアドバイザーとしてお役に立ちたい。


ごあいさつ

昨年オリンピックでやり投げ金メダルの北口榛花選手は、私の高校(旭川東高)陸上部の後輩になります。彼女は「名言が残せませんでした~」と言っていましたので、私は「解決しない問題はない。それは、友人があるいは時間が解決してくれる場合も多いが、幸運が解決してくれることもある」という言葉を後輩に残そうと思います。私の経験から生まれたこの言葉は、医師としての30年ほどの間にはあまりそう感じませんでしたが、社長をやってきたこの13年には強く感じました。

ところで30年の外科医としての経験は、会社に入ってから思いもしなかった形で役に立ちました。先ずは、施肥設計です。施肥設計とは、化学的に行った土壌分析結果をもとに、作物に与える肥料の種類と量を決めるのですが、それは患者さんの治療にとてもよく似ています。

2つ目は、昨年弊社の社員が2人入院手術をしたのですが、その手術のタイミングや術後回復過程で適切なアドバイスができ、1人は痛みと痺れから解放され、1人は癌化する前に切除できたことです。そして2人とも無事職場復帰を果たしてくれましたが、もしそうでなかったら、昨年度(決算12月)はプラス収益にはならなかったと思います。

私は平成25年(2013年)4月に株式会社旭川ビニールの3代目の社長となり、今年で14年目に入ります。70年前の昭和30年頃に北海道に初めてビニールハウスを持ち込んだのは初代社長で父でもある大谷二朗で、「旭川ビニール」の名前の由来はそこから来ています。その頃は旭川は極寒の地で、本州で使用されていた農業用ビニールは、-20度では薄いガラスのようにパリパリと割れてしまったそうです。そこで、当時のハマ化成(後のシーアイ化成、現タキロンシーアイ社)と共同研究をして“寒くても割れない”ビニール「スーパースカイエイト」を開発し、弊社のプライベートブランドとして60年以上にわたり販売いたしました。  弊社は人間が生きていく上で欠くことのできない作物を作ってくださる農業様を支援する北海道旭川市に本社のある会社です。今年で設立から61年目、創業からは68年目を迎えることができました。

父の頃は、特に寒くて雪が降る冬にハウスの中を暖かくして野菜を作るためにビニールハウスが必要だったわけですが、近年、地球温暖化/沸騰化により、北海道の気候は、30年前の新潟の気候と言われ、その証拠に美味しい米や酒が旭川や東川等で作られるようになり、また昨年令和6年はサツマイモも沢山収穫され、これは北海道にとっては作柄が増えた、とも言えます。

しかし、その地球温暖化/沸騰化は食い止めなければなりません。最近頻発する巨大台風、大雨、落雷といった異常気象は温室効果ガスが増え続けていることによります。私は2022年(令和4年)に北海道農業資材商業会(北農商)の会長になりましたが、その会は農業で使う農業用ビニール/POやマルチフイルムの等の廃プラを適正に処理することを指導・啓蒙し、強いてはCO2排出削減をその究極の目的としています。今後は、私はこの会長としての立場を利用して、CO2削減だけでなくメタンガス削減の啓蒙も続けていきたいと思っています。

さて、ご存知のように今の日本の食料自給率は、カロリーベースで38%で、これはまだまだまだ高くする必要があります。

弊社はビニールハウスを始めとする農業資材卸売り業社として農家様をサポートしていますが、弊社に出来ることは、雪に潰れないハウスの建て方を次の世代に引き継ぎ、平成元年からある施肥設計のデーターを次の世代と共有することだと考えています。また、弊社ではすでに、電子請求書や電子契約書に対応しており、CO2削減にも貢献しています。

昨年はFacebookに加え、下旬にはインスタグラムも始めました。地球温暖化/沸騰化は、寒暖の振幅が大きくなりながら気温の基線が上がって行く訳ですが、今年はSNSで更なる情報提供・共有を行い、夏場の高温時には遮光材・ネットのご紹介やバイオスティミュラント「アツミノリ」のご提供、また冬の低温・豪雪時に備え、ドイツ製のように故障せず長期にわたり使用可能な暖房機ハウスカオンキ®や、弊社で培ってきた技術で建てた雪にも潰れないハウス(ここ2年にわたり旭川市からの依頼で「ハウス建て講習会」を実施)をご提供したく思っております。

令和7年1月1日
 株式会社旭川ビニール 代表取締役社長
 北海道農業資材商業会 会長
 日本医師会産業医
          大谷泰一